経緯報告書テンプレートと書き方のポイント:事例とカスタマイズ方法

経緯報告書を簡単に作成できるテンプレートと書き方のポイントを紹介します。業務上のミスやトラブルを明確に報告するための具体的な例文とカスタマイズ方法を解説します。

目次

経緯報告書の基本

経緯報告書は、業務上のミスやトラブルが発生した際に、その原因や経緯、対応策を明確に伝えるための文書です。この報告書は、ミスやトラブルなどの詳細を把握し、再発防止策を講じるための重要な文書です。

経緯報告書の目的
問題の原因とその経緯を明確化および問題への対応策の提案

経緯報告書の重要性
問題解決と再発防止のために会社や部署のメンバーへ情報共有

経緯報告書の使用シーン

経緯報告書が作成されるのは、以下のような場合です。

業務上のミス

業務上のミスが発生した場合の経緯報告書は、ミスの詳細を詳しく記録します。この報告書では、ミスの内容、発生した時間と場所、関与した社員、ミスの背景や原因、そしてミスによって生じた影響などを記載します。

トラブル発生時

トラブルが発生した際の報告書は、トラブルの詳細、発生時刻、影響を受けた業務やプロセス、そしてトラブル発生時の状況や環境を記載します。これは、トラブルの原因を解明し、将来的な対応策や予防策を策定するためです。

対応策の提案

対応策の提案の際の経緯報告書は、問題解決のための具体的な方法を提案します。この報告書では、提案する対応策の詳細、期待される効果、必要なリソースや時間、そして対策に伴うリスクや考慮すべき点を網羅的に記載します。

経緯報告書の基本フォーマット

経緯報告書のテンプレートは、問題の全容を明確に伝えるために必要な要素をすべて記載します。この基本フォーマットは、報告書の作成を簡単にし、情報の整理と伝達を効率的に行うことができます。

テンプレートの構成要素

経緯報告書のテンプレートでは、一般的に以下のような構成要素が記載されます。もちろん、内容や業種などで項目が追加されたり不要であったりするので適切に設計してください。

タイトル

タイトルでは報告書の内容を簡潔に示します。

日付

報告書の作成日を記載します。西暦・和暦どちらでも構いませんが文書内で統一します。

報告者名

経緯の報告を行う人の氏名です。部署が必要な場合は氏名の前に記載します。

対象となる問題

報告する問題の概要を簡潔な文章で記載します。

詳細な経緯

問題が発生した経緯について詳細に記載します。

原因分析

問題が発生した原因について記載します。まだ原因がわかっていない場合にはその旨を記載してください。

現在の状況

問題発生時の現在の状態(収束したのか、問題が続いているかなど)を記載します。

対応策と提案

問題解決のための対応策や提案があれば提案を記載します。

結論と今後の方針

全体のまとめです。問題に対する結論と今後の対応方針について記載します。

経緯報告書テンプレート

実際の経緯報告書の例文テンプレートです。問題が起こった場合にどのように記載するか、それぞれのシーン別のテンプレートとして参考になります。

事故に関する経緯報告書

工場で機械のラインが故障した事故に関する経緯報告書テンプレートです。事故の概要から、発生までの経緯、発生後の対応、原因の分析など、工場事故の報告の例文サンプルが参考にできます。

プロジェクト遅延に関する経緯報告書

ソフトウェア開発プロジェクトの進捗が送れている場合に、その経緯を報告するためのテンプレートです。プロジェクトの概要、進捗遅れの経緯、進捗状況、原因や今後の対応などを例文として記載しています。

個人情報漏洩に関する経緯報告書

顧客データベースから、個人情報が漏洩してしまったときのWord版の経緯報告書テンプレートです。いつ、どのような情報が、どのくらい漏洩し、被害がどのくらいあるのかを説明します。

製品クレームに関する経緯報告書

製造している製品を納品した後に、品質について取引先からクレームが来た場合の経緯報告書テンプレートです。クレームの内容、その時の対応、わかっていれば原因を記載し、今後の対策も記載します。

資料紛失に関する経緯報告書

プロジェクトで必要な資料を紛失してしまった場合の経緯報告書テンプレートです。紛失が発覚した日、紛失した資料名や内容など、紛失の経緯、紛失後の対応、原因や対策などの一連の内容を記載します。

システムの不具合に関する経緯報告書

システムの不具合が起こって業務に支障が出た場合に提出する経緯報告書テンプレートです。システムのトラブルが起こった日時、発生したシステムや発生個所、不具合の概要、経緯やその後の対応など現在わかっていることを簡潔に記載していきます。

関連の深いビジネス文書

始末書は個人の過失を認め謝罪するビジネス文書で、経緯報告書は事件の全体的な流れを客観的に記述する文書です。
始末書

事故報告書は、具体的な事故の詳細—事故の発生日時、場所、原因、被害の範囲、対応措置などを具体的に記録する文書です。
事故報告書

経緯報告書を明確かつ簡潔に書くためのコツ

経緯報告書を効果的に作成するためには、重要な記載事項を明確かつ簡潔に伝えてください。ここでは、報告書をより理解しやすく、効果的にするためのポイントを紹介します。

要点を先に述べる

報告書の冒頭で主要なポイントや結論を明確にする。これにより、読者は文書の全体像を理解しやすくなります。

簡潔な言葉遣い

専門用語の過剰な使用を避け、シンプルで明確な表現を用いることで、情報がより伝わりやすくなります。

具体性を持たせる

抽象的な表現よりも、具体的な事実や数字、例を用いることで、報告書の信頼性と理解度が向上します。

段落と見出しを活用

情報を段落に分け、適切な見出しを用いることで、読みやすさと整理のしやすさが向上します。これにより、重要な情報へのアクセスが容易になります。

客観的な視点を保つ

個人的な意見や感情を排除し、事実に基づいた客観的な情報を提供することで、公平性と信頼性が確保されます。

校正とレビュー

報告書完成後、誤字脱字の校正や内容の再確認を行い、可能であればレビューを受けることで、品質を向上させることができます。

経緯報告書のフォローアップ

経緯報告書の提出した後のフォローアップは、問題の解決と組織の改善に重要です。単に報告を上げただけでは組織の改善を目指せません。適切にフォローして長期的な改善を行いましょう。

  • フィードバックの受け取り: 提出した報告書に対するフィードバックを受け入れる
  • 改善策の実施: 報告書で提案された改善策を具体的に実施
  • 進捗の報告: 実施した改善策の進捗状況を定期的に報告
  • 効果の評価: 改善策の効果を評価し、必要に応じて追加の対策を検討
  • 長期的なフォローアップ: 問題の再発防止と継続的な改善のための長期的なフォローアップ
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